次の物件、国産材と輸入材どっちで積算すべき?最速で木材市況を追うための方法。
こんにちは!サイモクホームの杉山笙です。
今回は最速で木材市況を追うための方法をお伝えできればと思います。
木材の価格は為替や丸太の市況によって上下するもの。
安かったあの材料が今、こんなに高いの!?と言う事があります。
その代表例がウッドショック。
ウッドショックは少し特殊でコロナ禍でコンテナ輸送が止まり、木材の輸入がストップ!
そのため国産材や輸入材の引き合いが強くなり、供給減だが需要は変わらずという所で
引き合いが強くなり、価格が上向いた事例になります。
しかし実は、ウッドショックのような大きな価格変動は
ある日突然起きるわけではありません。
必ずその前に「兆候」があります。
例えば海外の住宅需要の増加、港湾の混雑、海上運賃の上昇、為替の変動など、
木材価格に影響する要因は複数あり、それらが連鎖することで
最終的に日本国内の価格に反映されます。
つまり、国内の価格がニュースになる頃には
すでに海外では数ヶ月前から変化が始まっているのです。
■ 木材価格は「海外 → 輸入 → 国内」の順で動く
日本は木材の多くを海外に依存しています。
特に北米や欧州からの輸入材の影響は非常に大きく、
海外の動きを追うことがそのまま未来の国内価格を読むことにつながります。
価格変動の流れはおおよそ次の通りです。
海外の住宅需要・金利・災害などの影響
↓
北米材の先物価格が動く
↓
輸入コスト・海上運賃が上昇
↓
日本の輸入価格が上がる
↓
国内の市場価格に反映される
この流れを理解しておくだけでも、
「そろそろ来るな」という感覚が持てるようになります。
■ 私がチェックしている“最速の指標”
では実際に、どこを見れば最速で兆候をつかめるのか。
私が特に重要だと感じているのは次の3つです。
① 北米の木材先物価格
シカゴの先物市場で取引されている木材価格は、
世界の需給を最も早く反映します。
ここが急上昇した場合、
数ヶ月後に日本にも影響が出る可能性が高いです。
・CME木材先物(Lumber Futures)
・Random Lengths(ランダム・レンス)
ここが動いたら日本には3〜6ヶ月後に来る。※先物が下がっても円安のせいで安くならない場合もあります。
② 海上輸送の状況~財務省 貿易統計~
「円安」と「海外価格」が合体した、日本独自の輸入ショック値。
木材は“運べなければ存在しない”のと同じです。コンテナ不足や港湾の混雑、海運運賃の高騰は
そのまま材料価格の上昇要因になります。
ウッドショック時も、輸送の停滞が引き金でした。
見るべき品目コード(HSコード):4407.11 / 4407.12(マツ・モミ・トウヒの製材品=いわゆるSPFやホワイトウッド)
計算式: 輸入金額(円) ÷ 輸入数量(m3) = 輸入単価(円/m3)
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なぜ重要?
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海外価格が落ち着いていても、「強烈な円安」が進めば、ここの数値は爆上がりします。
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国内の木材が「値上げ」を発表する根拠は、99%このデータです。
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③ 国内の需給レポート
海外の変化が実際に国内へ波及しているかを確認するために、
国内の需給動向もチェックします。
例えば
・農林水産省 木材価格統計(木材流通統計調査)
・日本木材総合情報センター
の価格・需給動向は、現場感覚に非常に近い情報です。ここで見るのは
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素材価格(丸太): 山から切り出されたスギ・ヒノキの値段。
-
木材製品卸売価格: 製材所が問屋に売る時の値段(柱角、板類など)
チェックポイント: 「丸太(素材)」が上がっているのに「製品」がまだ上がっていない月は要注意です。製材所がコスト増を耐えている状態なので、翌月に製品価格が上がる可能性が高いです。
「現場で今どうなっているか」を知るには欠かせません。
■ 早く知ることは最大のリスク対策
木材価格の急変は、
住宅会社・工務店・プレカット工場にとって
利益を左右する重大な要素です。
・契約時の見積り
・在庫の持ち方
・仕入れのタイミング
これらの判断が数ヶ月ズレるだけで
大きな差が生まれます。
だからこそ、ニュースになってからではなく
ニュースになる前に気づくことが重要なのです。
答え合わせ用としては
■ 林野庁 木材需給表・1年間の日本の木材の動き(自給率など)をまとめた最終成績表。
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特徴:出るのが遅い(翌年の春頃)。
・「去年はウッドショックで大変だったね」という振り返りには使えますが、明日の仕入れには役立ちません。
■ まとめ
木材市況を最速で追うためには
-
海外の指標を見る
-
輸送の状況を把握する
-
国内の需給を確認する
この3点を習慣化することが大切です。
木材価格は読めないものではなく、
「早く見れば予測できるもの」でもあります。
今後も業界に役立つ情報を発信していければと思います。
そして、弊社では国産材の安定供給が可能という利点もお伝えしたいと思います。
輸入材は為替や海上輸送、海外需要の影響を強く受けますが、
国産材はそれらの影響を受けにくく、価格や供給の安定性という面で
大きな強みがあります。
「輸入材のような為替による乱高下は少ないですが、輸入材不足による『代替需要』で連動して動くことはあります。
しかし、『物理的にモノがない』という最悪のリスクは、地場のネットワークを持つ私たちなら回避しやすいです。
特に市況が不安定な局面では、
「確実に手に入る材料を持っているかどうか」が
工期や利益を左右します。
私たちはプレカット工場として、単に加工するだけでなく、
材料の安定供給も含めた提案を行っています。
・急な価格変動への対応
・工期遅延のリスク軽減
・長期的なコストの見通し
こうした点でお役に立てると考えています。
木材市況は常に変化しますが、変化を読むこと、そして備えることは可能です。
今回の記事が、少しでも皆様の判断材料になれば幸いです。
プレカットや材料調達についてのご相談がありましたら、
お気軽にお問い合わせください。
今後も現場に役立つ情報を発信していきます。










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